Fパワー、新電力首位に/4月販売量特高伸び大きく
という記事を見て、ついにエネットが王座から陥落したのか~と思った方や、Fパワーとは?と思った方がいるかもしれません。
そんな方向けに、簡単に企業情報やビジネスの強みについて記載してみました。
そもそもですが、新電力とは、
特定規模電気事業者、またはPPS(PowerProducerandSupplier)
と呼ばれている電力会社のジャンルのようなもので、いわゆる電力会社(東京電力や関西電力等)ではない電力会社というとわかりやすいかもしれません。一般家庭向けの低圧に関しても契約を行えるようになってからは、よく聞くようになりました。KDDIが提供する『auでんき』など、よくCMで見ますがあれも新電力会社です。
そんな新電力というジャンルで、Fパワーが首位となった、というニュースでした。
企業情報
設立:2009年
エネットの設立が2000年なので、それに比べると新しい企業ですが、前身となる企業が1997年より電力事業を開始していることからもバックグラウンドとしては同じくらいの時期に新電力を見据えていたのかもしれません
歴史:株式会社エフオンから電気事業を分割して創設
エフオンというのは、上で書いた前身となる企業ですね。顧客の光熱水費等の経費削減を行い、削減実績から対価を得る省エネコンサルのような形態の企業です。
エネットがNTTファシリティーズ・東京ガス・大阪ガスの有名企業の共同出資で始まったことを考えると、Fパワーの躍進は目を見張るものがあります。
社名:「For the society」「Future」「Frontier」「Fine」4つのFが社名の由来
強み:市場の変動や様々な環境変化の影響に対し金融工学の手法も駆使しつつリスク管理を徹底
もともと、コンサル会社だったこともありこの手のIT技術との融和がスムーズにいったのですかね。自社の発電所も持っているようですが、電力も最近は金融商品のように市場で売買されていることから、需要を正しく読んで必要十分の電力を調達することは、不足分を割高で購入せざるを得なかったり余分な電力を買いすぎでしまわないようにするには重要です。
2013年頃から業績が伸びているようですが、大口顧客をメインターゲットにしていたり、低圧電力(一般家庭が契約する電力)では直接受付ではなく代理店を通した電力供給という形態をとっていることから知名度があまりないのかもしれません。
2018/10/17 追記
Fパワー、最終赤字120億円に/市場高騰、拡大路線を直撃
2017年7月1日~18年6月30日の決算公告が赤字に転落したようです。原因等、詳細がでてきたら追記してみようと思います。
以上、ご参考になれば幸いです。