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LPガス輸入先に見る多角化の重要性

そもそも、LPガスとはなんでしょうか
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上の図がイメージしやすいですが、LPガス(Liquefied Petroleum Gas)は「液化石油ガス」と呼ばれて、ボンベに入れて運搬し、都市ガスインフラが行き渡っていない郊外や地方都市で広く家庭用として利用されています。
ちなみに、都市ガスはメタンが主成分ですが、LPガスはブタンやプロパンです。
何が違うのかというと、燃やす分にはどっちでもよいのですが、ボンベに入れて運ぶためには常温で液化しやすいのがLPガスで、そうじゃないのが都市ガスです。*1


さて、そんなLPガスですが、日本はどこの国からの輸入量が多いかご存知でしょうか?



日本LPガス協会は、WebサイトでLPガスの国別輸入量を需給日報として月次で公開しています。
日本LPガス協会(Japan LP Gas Association):統計資料:需給月報

たとえば、最新版の2018年6月を見ると、アメリが全体の過半数を占める1位となっております。2位以下に中東の国が続きますが、知らない人はびっくりしたかもしれません。ちなみに、10年前の2007年では、中東諸国で過半数以上を優に占めていました。



実は、LPガスは、石油の精製や天然ガスの精製で生産されます。そんな中で、アメリカはシェールガスを手に入れたことで中東の国と同じようにLPガスの輸出国になっているわけです。




これは日本にとってかなり重要な意味を持ちました。



2018年8月発売の"週刊エコノミスト"にも紹介されていましたが、昔の日本はLPガスを中東に依存しており、石油の値段に変動してLPガスも変動する変動リスクが高い状態でした。また、価格も不透明で、中東の言い値でつかまされていたというものでした。


一方、アメリカからも購入することによって、値段の変動が抑えることができる、おもしろい作用が働きます。


例えば、中東の石油減産などによる価格つり上げが行われた場合の動きを見てみましょう。

中東の石油価格があがる →
 中東のLPガスの価格もあがる → 
  採算が取れるためアメリカのシェールオイル採掘が活発に →
   アメリカ産のLPガスの値段はあがらない

この動きが、中東とアメリカからLPガスを買う日本にとってはトータルで見れば値段がそう大きく変動しない要因になります。
つまり、ネガティブフィードバックが効く、とてもよい構造になっていることがわかります。*2

何事もそうですが、一か所に依存するのはよくないのだなーと思ったニュースだったので取り上げてみました。ご参考ください。

*1:都市ガスは液化させるのは大変なので、ご存知の通り配管の中を気体で移動しています。

*2:中東からのLPガスも言い値ではなく適正価格に近づいたとか...