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【入門】ブートIPとサービスIPの違い

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はじめに

AIXプラットフォームのクラスターパッケージであるPowerHA(HACMP)にて出てくるワード

  • ブートIP
  • サービスIP

の違いを整理しました。

ブートIPとサービスIPの違い

ブートIP(boot IP)

ネットワークインターフェイス上のアドレス。いわゆる、普通のアドレス。

サービスIP(service IP)

クラスタ上で活きているIPアドレス。aliasのようなアドレス。
英語の記事などではmovable IPなんて書かれることもあり、クライアントは基本的にこのIPアドレスに接続します。

イメージ

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1号機と2号機があり、PowerHAにてクラスター構成を組んでいた場合を考えます。

左側の1号機のIPアドレスboot ip)をA、右側2号機のIPアドレスboot ip)をB、それらのサービスIP(service ip)をCとします。

両号機が活きている場合、接続先にIPアドレスCを指定すると1号機に接続します。
一方で、1号機がダウンした場合、同じくCに接続を試みると自動的に2号機に接続できます。

もちろん、両号機が活きている場合、2号機に接続したければアドレスBを指定すれば接続可能です。

PowerHAの技術書には下記のように記されています。

In the event of a failure, PowerHA 7.1.3 can take corrective actions, such as moving specified resources (service IP addresses, storage, and applications) to surviving cluster components in order to restore application availability as quickly as possible.

要は、PowerHAの機能で、片系が落ちたら service IP を移動させるよ と言ってます。

アプリケーションが接続先にサービスIPを指定することで冗長化構成を意識せずに利用できるというポイントで覚えておくとどこかで役立つやもしれません。

以上、二つの用語説明でした。